一般の外科と美容外科では、似ているようでかなり違いがあるようです。
外科は怪我などの治療をしますが、美容外科ではより美しくなるための治療が行われます。
また、外科の患者様は男女を問いませんが、美容外科の患者様には圧倒的に女性が多いことも特徴としてあげられるでしょう。
具体的にどのようなところが他の外科医と美容外科医とでは違いがあるのかをみてみましょう。
一般の外科と美容外科は同じように手術を手がける診療科目です。
ですから、外科医をしていたら美容外科に転身することは簡単だろうと思っている人も多いようです。
けれど、美容外科の場合は一般の外科と違って病気を治すのではなく見た目を治すという目的があります。
そこに大きな違いがあるのです。
技術的にみても、一般の外科ですと病巣を目で確認しながら手術を行いますが、美容外科の場合必ずしも手術をしている箇所が目に見える部分とは限りません。
皮膚の下を手探りで手術するようなケースも多いのです。
なぜそのような手術方式になるかというと、それは手術痕をなるべく残さず綺麗に手術を仕上げなければならないからです。
美容外科は外見重視です。
外見を少しでも美しくしたいという理由で、患者様は美容外科を訪れているのです。
ですから、手術はなるべく傷を小さく目立たなくすることが第一に要求されます。
このように美容外科医には大変高度な技術が必要となってくるのです。
外科の中でも最も美容外科に近いと思われている形成外科医でも、すぐに美容外科医が勤まるわけではありません。
術野が狭い美容外科の手術を完璧にこなすようになれるまでは、かなりの時間がかかるのです。
美容外科の手術は大変細かい作業です。
もちろん形成外科での手術もデリケートな手技を求められるのですが、形成外科とはまた違った難しさが美容外科の手術にはあります。
また美容外科では治療を行う前に必ずカウンセリングを行いますが、その時点で手術は必要ないのではと思われる事例もあるのです。
これを判断するのは美容外科医ですので、そのことに患者様が納得し同意してもらえるようなカウンセリングが必要となってきます。
美容外科では、患者様の精神的なフォローも大切なことのひとつですので、そういった方面にも関心を持ち技術を習得することも大切なことのひとつです。
美容外科だからどんなケースでも手術で簡単に解決できるだろうというのは、安直な考えだといえるでしょう。
このように美容外科医には他の外科医と違ったセンスや能力が求められます。
手技を磨くのは第一条件ですがそれだけに頼らず、どのような治療が最適であるかまた少しでも患者様の負担をなるべく減らす努力などが必要となってくるでしょう。
外科系の医師から美容外科医を目指す場合、まったく新しい技術を習得する心づもりが大切です。
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